昨日は連休の最終日だったが、さっぱり三線は出来なかった。
医師会の雑誌に投稿を依頼されていて、それを書いていたから。
昨今の、情勢は予断を許さないものがある。
我々の生活は政治に左右される。
悪い政治をされたら、我々の生活は苦しくなり、三線どころではなくなる。
石垣島の四ケ字(登野城・新川・石垣・大川)豊年祭 ムラプール
月出ぬはなむぬ(大川) にも、唄われているではないか。歌詞の内容はざっと以下。
薩摩支配後の人々の苦しい生活に対する嘆息が窺える歌である。昔は遊びも楽しみもあったのに、今は命令・規則を記した板札に縛られ遊びも楽しみもあまりない、ああいやだな、という内容。
「大和世にかきられ 板札に まわさーれ」大和(薩摩)に支配されてから、政府のお達しの書かれている、立て札に振り回される」
http://www.nhk.or.jp/churauta/database/data/57.html
私は、札幌市医師会の医療政策部に属しているが、本当に政府の出すいろいろなことに振り回される。
その中で、脅威はやはりTPPであり、その前段階の、「特区」と呼ばれるものである。
何か、私が20代を過ごした1980年代の方が、世の中に余裕があったような気がするなあ。
何か今はかつかつ。三線で、2時間くらいのお稽古に参加するのでも、自分の自由時間が2時間あればできるというものではない。その前後にやはり休み時間とか、ユックルする時間がなくてはならない。それを考えると、4−5時間なくてはダメだ。
それが無くなりつつある。時間的余裕がなく三線からやむを得ず離れてしまった人を私は3−4人知っている。
今日は、理屈っぽくなってしまった。
以下が認(したた)めた記事。
石垣島 明石 の 明石食堂の向いの美容室 このような雰囲気 実に良い
だれも特区(得)をしない、特区構想に全力注意せよ
1848年にマルクスは「一匹の妖怪がヨーロッパを徘徊している。共産主義という妖怪が…」と述べた。
時は今。21世紀。「世界を妖怪が徘徊している。新自由主義と言う妖怪が」というのが、今の状況である。
新自由主義とは、世の中の「規制」というものをなるべく撤廃し、すべてを市場にゆだねると、世の中うまく行く、という考え方である。
20世紀に共産主義が世界で勢力を伸ばしていた頃、それに対抗する思想として誕生した。
時代をたどると、イギリスのサッチャリズムがその皮切りである。当時のイギリスは、経済がぬるま湯につかった様になり、だらけきってしまっていた。「イギリス病」とも揶揄されていた。それにサッチャー首相は、競争原理に基づいたやり方を導入し、国民に喝を入れた。他国のことながら、このやり方に拍手喝采した日本国民も多かったであろう。
(右はサッチャー首相)
サッチャーの行った政治はサッチャリズムと呼ばれている。その内容を下に記した。
註1)これが新自由主義的発想で、今の、安倍首相の言っている事と、瓜二つである事に驚かされる。
(右はサッチャー首相)
サッチャーの行った政治はサッチャリズムと呼ばれている。その内容を下に記した。
註1)これが新自由主義的発想で、今の、安倍首相の言っている事と、瓜二つである事に驚かされる。
さらに、我が国では、小泉改革である。小泉は厚生大臣のころから郵政民営化を唱えていた。始めは変わった事を言う人だな、と思われていたが、次第に国民の心を掴み、2003年の郵政民営化の是非を問う解散総選挙を行い、それに大勝利したのは記憶に新しい所であろう。今思うと、この「郵政民営化」というのも、それなりに説得力を持つ考えた方である様に思えたものである。私個人もすばらしい考え方だ、と思った。しかし、これも今考えると新自由主義の流れであった。(左は小泉首相)
規制撤廃を唱える新自由主義 というものを、この場で、皆様によく考えて頂こうと思いこの原稿を書いている。
まず、彼らの言う所の撤廃すべき「規制」と言う言葉について考えてみよう。
ちょっと角度を変えると、「規制」とは、文字通り「規則」のことである。
世の中にはいろいろな「規則」がある。
医療の世界では、医療行為は日本国の医師免許を持つ医師だけに許された行為である。
また、国民健康保険と自費診療の併用を認めないという混合診療の禁止。
目を農業に転じると、農地の売買、農業を始める上での手続き上の規則がある。漁業だって、勝手に漁民以外の人が魚を捕ってはいけない、などの規則・規制がある。なんでも自由にして良い、となったら、釣り人が娯楽半分で魚を捕ってしまい、漁業が成り立たなくなるだろうし、あと、漁獲高を調整して漁業資源を守るという意味もある。
日本は外国人労働者の受け入れを認めていない。こんなことを認めたら、日本人で仕事を得られない人が増加するだろうし、賃金も減少する。外国人犯罪も増加するだろう。何せ、日本人は世界一秩序を重んじる国民であるから我が国の犯罪率も世界一少ないのである。日本は世界一安全な国と言われているが、このことで我々はかなりの恩恵を受けている。日本よりモラルが低く遵法精神の低い人間が多く流入すれば、治安が悪化するのは当然ではないか。それを守るために、外国人労働者の受け入れを認めていない。これも規制であり規則である。
あと、余談だが、サッカーではゴールキーパー以外、手を使ってはいけない、とか、バスケットでは3歩以上、ボールを持って歩いてはいけない、など色々な規則がある。
彼らはこれらを撤廃せよ、と宣っている。しかし、規制と言っても、これらは、規則なのである。世の中が必要であるから、作られて来たものである。不可解なもの、無駄なもの、も少しはあるかもしれない。それは少しずつ手直しして行くのが通常であろう。
しかし、彼らは一気にやろうと言う。それがTPPである。国内で議論していてはいつまでも埒が開かないから、憲法よりも上とされる国際条約で一気に規制撤廃、規則撤廃をやろうとしているのである。これがTPPの正体である。
しかし、TPPを強引に押し進める新自由主義者たちも、はたと気が付いた。TPPをやろうとしてもTPPの条項に沿って国内法を変えて行かなければならない。これを民主主義手続きでやるのは困難である。
そうなったら、国民を欺くしかない。彼らは「特区」という言葉を持ち出した。国内の極々狭い部分で、ちょっとやってみようではないか。ということである。
特区に関する政府のペーパーを読むと、医療に関しては、外国人医師、看護師の審査、試験なしでの受け入れ、混合診療の解禁、病院の病床規制の撤廃、医学部の新設など、結構、香ばしいものが並んでいる。
ちょっと考えればすぐに疑問が湧いてくる事だが、医師免許や看護師免許を外国人に簡単に与えてよい訳はない。我々医師が、他国で医療をしようと思ったら、やはり、その国の定める規則に従い、試験、審査を受けなければならない。それなしで、医療行為が出来る場所等、難民キャンプなどを除けば殆どない。つまり、外国人医師を試験、審査なしで受け入れている国等どこにもないのである。
また、混合診療に関しては、今までもかなり議論がなされ、且つ、以前、裁判で否定されている。このようなことを、「特区」と称して、どさくさで解禁してよい訳がない。
長崎 出島:出島は江戸時代、外国人の居留が認められた、所謂、特区 であった。
しかし、それは極々、小さいものであった。
また、恐るべき事に、「特区」というと、我々は江戸時代の長崎の出島の様な極々狭い場所をイメージしがちだ。まあ、それが彼らの狙いでもあるのだが、彼らの言う「特区」とは、東京、愛知県、関西圏のことだそうだ。経済圏としては日本の大部分と言ってもよい。そして、特区で行った事は、速やかに全国に広げる方針だそうだ。
しかも、安倍首相は、特区法案に作製にあたり、面倒な事を言いそうな、厚生大臣、農林水産大臣をはずして議論してこれを作製した。まあ、特区に賛成しそうな大臣や、あと、これを押し進めたい民間人を民間議員として仲間に入れ(ほとんどが新自由主義的な考えを持った人)、特区法案を練っている。
これもすべてTPPのためである。TPPがどんなものなのかは、秘密裏に交渉が進められているので、殆ど表には出て来ない。国民に隠れてこそこそと重要な取り決めを行っているのである。よほど、後ろめたいことなのだろう。まあ、漏れて来る話しを聞いても、なるほど、新自由主義者たちにとっては利権を漁れて喜ばしいものであるが、一般の国民にとって良い事等一つもないと断言できるものだ。
TPPの内容がどんなに醜いものでも、どさくさに紛れ特区法案で準備をしておき、特区を全国に広げておき、TPPが締結された時に、「ほらっ、法律的にはきちんと整備されているでしょう」と言うつもりなのである。
TPP、特区で混合診療が解禁されれば保険会社は大もうけが出来る。
世界には病院のチェーン店網を大々的に展開しているグループがある。これを「病院屋」と称すると、病院屋は日本に病院を建てて儲けたいと考えている。
しかし、日本の現状では、病院を建てても、医師の確保が困難である。それならば、外国人医師を採用すれば良いではないか、という分かりやすい発想なのである。自分の儲けのためにはなりふり構わず、と言うのが新自由主義者の特徴である。
アメリカの大手の病院屋のひとつ カイザーグループ
アメリカ全国に病院チェーンを展開し、カイザーでしか使えない保険も売っている。
病院で治療して金儲けをして、保険でも儲けてしまう。
もちろん、カイザーの保険を持っていない患者のことなど「知らなーい」というスタンスだ。
それが、病院屋というものなのです。今の日本にはこのような形態はありません。
だからこそ、日本に一気呵成に入って来て、大もうけを虎視眈々と狙っています。
先日、楽天の三木谷氏が、医薬品のネット販売解禁で安倍首相に噛み付いて強引にネット販売解禁の方向に持って行った(現在、審議中)。医薬品でも、危険性の高いものは、薬局等で薬剤師の手により患者の様子を診ながら販売されなくてはならないというのは、世の中の常識であろう。
また、日本全国通津浦々に、それで生活している薬局は多数ある。三木谷氏にとってみれば、そのようなことはどうでも良い事なのだろう。自分のもつ、「楽天」というネット販売で売れば儲かる、という頭しかない。生活している薬局も、薬を買う患者の健康管理など、彼にとってはどうでも良い事なのであろう。なるほど、こう見ると彼の行動は新自由主義者の行動と軌を一にしていると言えよう。
実際、彼は、改革、開放、特区、TPPを押し進める首相直属の規制改革員会の民間議員のメンバーの一人でもある。
結論である。
特区というのはTPPの準備であり、TPPそのものである。TPPでも特区でも、トック(得)をする日本人など誰も居ない。ただただ、新自由主義者が、日本人を食い物にして自分達だけがお金を儲けることを企図して行うものである。
故にそのやり方は、民主主義のやり方から大きく逸脱し、秘密裏に、そして、時に「特区」という甘い言葉で包みだまし討ち、というやり方で押し進めようとしているだけである。
しかし、彼らのとって不幸な事は、日本は民主主義国家であるということ。民主主義のルールに則って、政治を出来ない者は、政治から退場していただく他ないし、実際に歴史を見るとそのようになっている。
新自由主義者たちにそそのかされ、TPPや特区構想を強引に押し進めようとする政治家もいるが、政府や議員の中には、民主主義のルールを理解している者も大勢居る。
我々に今出来る事は、彼らを応援すること。おかしな事をやったら、たちまち天罰を喰らわせるぞ、という気概を持つ事、そして、最も大事なことは、このようなことが行われているということを我々が知る事である。
•サッチャーは新自由主義に基づき、電話・ガス・空港・航空・水道等の国有企業の民営化や規制緩和、金融システム改革を掲げ、それらを強いリーダーシップで断行。さらに改革の障害になっていた労働組合の影響力を削ぎ、所得税[29]・法人税[30]の大幅な税率の引き下げを実施。一方、付加価値税(消費税)は1979年に従来の8%から15%に引き上げられた。
• インフレーションを抑制するためにイングランド銀行が大幅な利上げを行ったため、サッチャーの公約であったインフレの抑制には成功した。しかしながら、首相就任から間もなくイギリスの失業者数は倍増し、1982年には300万人を上回る。失業率はその後も1986年半ばまで減少せず(1986年以降は1990年まで減少)、これによりサッチャーの支持率は低下。そのため小さな政府の柱の一つであった完全マネタリズムを放棄し、リフレーション政策に転じる。
その結果、イギリス経済は回復した。フリードマンら新自由主義を唱える経済学者はサッチャーの変節を非難したものの、総じてイギリス国民からはこの転換が受け入れられ、支持率も回復の兆しを見せた。
• 1988年、教育法を改定。イギリスの教育機関は独自性が強く、カリキュラムも学校別の独自性が強いものだった。
サッチャーは、使用されていた教科書の一つ「人種差別はどのようにイギリスにやってきたのか」(イギリスの人種差別や、植民地支配の歴史を批判的に扱う内容)が自虐的な内容であるとして使用を止めさせようとしたが、政府に教科書の使用を制限する法的権限が存在しなかった。
そのためサッチャーは教育界の反対を押し切り、「(1)全国共通のカリキュラムを作り、非キリスト教徒に対してもキリスト教の授業を必修とするなど「自虐的」内容の是正」「(2)全国共通学力テストの実施」「(3)学校当局に、地方教育委員会からの離脱を認め、その場合は政府直轄とする(政府と共に、親の発言力を強める)」という内容の法改正案を成立させた。
第1話 仲筋ぬぬべーま と 崎山節 のお稽古 平成25年10月31日 ( 木)
第2話 あらまさ で、小浜節を披露 平成25年11月1日(金)
第3話 このブログへのこだわり
第4話 連休最終日は原稿書きでさっぱり三線できず 平成25年11月4日(月)
第10回 小浜節大会(平成25年)参加記
記 橋本英樹
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