2014年7月3日木曜日

テレビに出ます



平成26年7月2日(水)の話し。


おはようございます。

 今日、夕方に、HBCの取材を受けるコトになりました。

 タイトル 混合診療解禁 方針 について。

 混合診療に関して、小生にお聴きする ということです。
 
 テレビクルーも来ます。

 7/4(金)の 今ドキッ! で、放送されます。18:20ころ出るみたいです。




石垣島 桃林寺にあった標語


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下の記事を見て、小生に連絡があったそうです。

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もう一度問う 混合診療のどこがダメなのか?

 混合診療はなぜダメなのですか? と医師会の先生方にお聞きすると、必ず「混合診療を認めてしまうと良い医療が受けられなくなる」という答えが返ってくるが、残念ながらこれで混合診療の怖さを理解できる人はいないであろう。
 私も実はそうであった。医師会に入会した頃、よくこの話題が出て来て、その都度、このような回答を受けた。

 混合診療に賛成な医師、あるいは、患者さんの考えはおそらく、混合診療が認められると、今の健康保険に追加して、まだ承認されていない薬や治療を施しても、健康保険で承認されていないものに関しては、実費を払い、入院費やその他の健康保険でまかなえるものは、健康保険で割引で行うことができる。何か、今までの健康保険の上に自由に「トッピング」できるのだから非常に選択肢が広がってよろしいのではないか、というものであろう。

 一方、混合診療を認めない、という考えに立つと、健康保険以外の治療をするのなら、入院費から何から健康保険は使えないのですべて実費でやってくれ、となる。混合診療賛成の方からすればずいぶん物分かり悪い考え方だな、と思われているのだろう。

 しかし、このような考え方はまったく間違った考えなのである。今回、私はいろいろな方に改めて「混合診療のどこがダメなのか?」という問いをぶつけてみた。しかし、正確に理解している人はあまりいなかった。医師会活動を熱心に行っている先生方の中にさえ、私の言うことに「えっ、そうなんですか」と言うような反応を見せる方もいた。そこで私はこのたび、混合診療の怖さについて改めて説明したいと思い、筆を執った。

 簡単にその危険性を述べる。混合診療が解禁されると,皆保険枠と混合診療枠 というのができる.これから開発された新しい医療,薬はすべて混合診療枠に入る.

 ここがポイントであるが混合診療枠に入ったものでも,優れた治療法や薬はしばらく使ってみて,本当に良いものであれば皆保険枠に入れるべきでは,と思う人も多いのであるが,そうは絶対にならない.ここが混合診療の怖いところである。

 実は、現在でも厚生労働省が認めたものは「選定医療」と称して,厚生労働省が認可した施設でのみ混合診療が認められている.もちろん,有用なことが分かれば国民保健が効くようになる.

 そうすれば、なぜ、しばしば政府中枢から「混合診療を解禁せよ」と言う意見が出てくるのだろうか。

 政府としては、医療費をなんとしても押さえたい。混合診療が可能になればこれからの新しい薬、医療技術は混合診療枠でやってもらう。すると、医療費の増加を抑えられるではないか。もっと言えば、今、皆保険枠の中のものでも、混合診療枠に入れてしまえば、医療費を減らすことができる。このように考えている。

 混合診療解禁を目論むもうひとつの大きな勢力がある。それは保険会社である。保険会社の立場で見てみよう。混合診療が解禁されれば混合針診療枠に入った有意義な治療を国民が受けたいから、医療保険を買うのである。とすれば、混合診療枠に一度入ったものが、皆保険枠に入ることもあるとすれば、保険が組めなくなるではないか。故に、保険会社は政府に働きかけて、混合診療枠に一度入ったものは、絶対に皆保険枠に入らないというルールを作るであろう。そんな、傍若無人な、と思われるかもしれないが現実である。

 現にオリックスの宮内社長は,「一度,混合診療枠に入れた物を皆保険で認めてはいけません」と言っている.これは,社内の勉強会のような所での発言である.往々にしてこのような本音を人は公の場では語らないものである。

 とすれば,「混合診療」という言い方は適切ではなく,「国民皆保険制限制度」とすべきであろう.これが,今,政府中枢で論じられている「混合診療」の実態である.

 さて、ここまで私が言っても、「だけど、医療費は国家財政のかなりの負担になっているし、現代の医療水準もすばらしいから、皆保険は今の水準でもう十分ではないか」という、国財政のことをよく心配されている気の良い人もいるかもしれない。

 そのように考えている人のためにもう少し論を進めよう。これから語ることは、混合診療が解禁された後の日本国民の運命である。

 さて、混合診療が認められた当初は,混合診療枠は小さな物であろうが,時とともにだんだん大きくなるものなのである.

 例えば,私が医学部を卒業して、医師になった25年前(昭和62年ころ)には,今では一般的に行われているCTMRIもなかった.尿管結石を超音波で破砕する医療も保険には入っていなかった(この器械は日本では札幌に一台だけあった).腹腔鏡手術もなかった.心臓の冠動脈が詰まると,今はカテーテルで血栓を除去し,患者は次の日に退院しているが,このころは開胸術しかなかった.つまり,もし,25年前に混合診療が認められていたら,これらの治療には保険が効かないと言うことになる.

 すると,国民はこれに備えて,医療保険を買わなくてはならなくなる.だいたい,年齢にもよるが,4人家族で年間30万から200万ほでになるのではないだろうか.高齢者はものすごく高くなるか,入るのを拒否されることになろう.また,もともと病気持ちの人もなかなか保険を買えなくなる.

 実態は,完璧な医療保険に入ろうと思ったら,マイクロソフトの社長のビゲイツ位年収がなくてはだめだという話もある.
 
 医療保険に入らない人も出るだろう.しかし,いったんその人が病気になったら極めて悲惨なことになる.苦労して建てた家も何もなくなってしまうだろう.また,保険も高額だ.家を建てるどころではなくなる.それに加えて,保険を持っていても,「あなたの病気には、あなたの持っている保険では該当しない」と言われ,高額な出費を余儀なくされやはり全財産を失う,ということが,あちらこちらで起こることになるだろう.

 これが混合診療の実態である.これを本当に肝に銘じていただきたいと思う。
 

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